中国の今年1~3月期の国内総生産(GDP、速報値)は、物価の変動を除いた実質で前年同期比4・8%増えた。前期(2021年10~12月期)の4・0%から拡大したものの、上海などでロックダウン(都市封鎖)が始まった3月は各種統計の数値で伸び悩み、減速が顕著になった。
中国国家統計局が18日に発表した。GDPを前期と比べた伸び率は1・3%となり、前期の同1・5%から減速した。
GDPと同時に公表した他の統計をみると、中国経済の停滞ぶりがうかがえる。企業の生産状況を示す鉱工業生産は前年同期から6・5%増えたが、3月だけでみると前年比5・0%増と縮小。鉄鋼やセメント、自動車、半導体などを含む集積回路など幅広い分野でも生産量が減少した。
個人消費の状況を示す小売総額も1~3月期で前年同期比3・3%増えたが、3月だけでみると前年同月から3・5%減に。飲食は同16・4%のマイナスだった。厳しい移動制限や外出制限で飲食や旅行などの消費が伸び悩んでいる。小売総額は衣服や宝石類などぜいたく品も減少した。
中国恒大集団の巨額債務問題などから冷え込みが続く不動産も低迷している。不動産投資は前年同期から0・7%増にとどまったほか、住宅の販売額は同25・6%落ち込んだ。地方都市を中心に減税や2軒目の住宅購入の解禁など促進策を導入したが、値上がりへの期待が薄いため購入者が減っていることが影響した。(北京=西山明宏)
テスラもアップルも…相次ぐ工場停止
中国経済停滞の影響は世界経済に波及しつつある。
米ブルームバーグ通信による…
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