御嶽山の想定火口が拡大 山小屋3軒の営業に影響 登山解禁も見送り

羽場正浩
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 長野・岐阜県境にある御嶽山(3067メートル)の防災対策について、避難計画策定の前提となる想定火口が見直された。頂上の剣ケ峰南西斜面では、これまで1979年に噴火した火口としていたが、戦後最悪の火山災害となった2014年の火口列を加えて、長さ1100メートル、幅500メートルのエリアに拡大した。18日午後2時から運用が始まった。

 長野、岐阜両県や地元自治体などでつくる「御嶽山火山防災協議会」が改定を決めた。想定火口が拡大したことで、気象庁が出している現在の噴火警戒レベル2(火口周辺規制)の規制区域も広がった。このままレベルが下がらなければ、今年の登山シーズン、山頂に近い3軒の山小屋が営業できないことになる。

 新しい想定火口域(地獄谷火口)は、陸上のトラックのような形になった。1979年と2014年の火口列、17年調査時点の噴気孔を含んでいる。

 現在の噴火警戒レベル2では、想定火口域からおおむね1キロ内への立ち入りが禁止されるため、レベル2が続く場合は石室山荘、二ノ池山荘、二の池ヒュッテの山小屋3軒が規制区域に入る。登山道も、木曽町側の黒沢口登山道は女人堂より上部、王滝村側の王滝口登山道は8合目避難小屋より上部が登れなくなる。

 同協議会の長野県事務局を置く県木曽地域振興局は今回の改定について、「点で考えていた火口を、面でとらえるようにした」と説明。レベル2に関しては「気象庁からは今のところ下げる状況にはないと聞いている」とする。

 地元の木曽町によると、今年の夏山シーズンに合わせて7月1日に剣ケ峰登山を解禁する予定だったが、レベル2のままでは解禁を見送らざるを得ない。3軒の山小屋が休業や営業期間の短縮などを迫られた場合には、何らかの支援策を検討するという。(羽場正浩)