はまった「分断」と自己喪失へ焦り 抗えない国会で野党はいま

有料記事立憲国民維新

鬼原民幸 小手川太朗
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 今国会で野党の足並みがそろわない。夏に参院選が迫るなか、野党のあり方そのものが問われる状態が続いている。各党の思惑や現状とは――。鬼原民幸、小手川太朗)

 「自民党の野党分断工作なのは明らかなのに、どうするんだ」

 国会の会議室で3月、〈実質与党で深まる溝〉との見出しが躍る新聞記事を握りしめながら、国民民主の前原誠司選挙対策委員長は玉木雄一郎代表に問いただした。国民民主と自民、公明3党幹事長会談が初めて開かれた日のことだ。

 玉木氏は「目立ってなんぼだと思ってやっている。SNSだけじゃ限界がある。参院選の比例票を積むためだ。野党の路線を変えたわけじゃない」。

 国民民主は政府の2022年度当初予算案に賛成する異例の対応をテコに、政権にガソリン税などを一時的に約25円減税する「トリガー条項」発動を直談判した。この日、3党会談で実務者協議に入る確約を得た。

「かつて自民に捨てられた」与党寄り危惧の前原氏

 「政策が一致すれば与党とも…

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