採用内定のウクライナ人10人 戦禍で来日できず 気をもむ温泉宿

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原篤司
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 宮城県大崎市で温泉旅館の開業準備を進めている経営者の男性が、接客係のスタッフとして内定を出していたウクライナ人の若者10人の安否に気をもんでいる。当初4月までに日本入りの予定だったが、ロシアによる軍事侵攻で見通しが立たなくなった。SNSでやりとりを続けつつ、避難者としての受け入れも考えだした。

 「家族が心配だし怖い」「早く日本に行きたい」

 同県石巻市の建設会社「サンユー」の佐々木清志社長(60)は2月24日、ウクライナからのメッセージで軍事侵攻を知った。山形との県境にある鳴子温泉で廃業した旅館を改修中で、スタッフにウクライナ人を雇い入れてオープンさせる予定だった。

 いずれも20~30代の男女10人。昨年12月に現地の大学の日本語学科を出たばかりの人もいて、今年に入って順次日本入りする予定だった。だが、コロナ禍で渡航が難しい中、戦禍に巻き込まれた。大半が今も避難を続けている模様だ。

 昨秋から今冬にかけて開業準備を手伝いに来た女性(33)は、爆撃を受ける町の写真や動画を何度も送ってきた。首都キーウ(キエフ)を離れていったん西部の山奥に逃れていたが、キーウ付近からロシア軍が撤退したと知り、今月5日には「戻ろうかと思う」と連絡が来た。佐々木さんは「襲撃されるかもしれないので、長距離の移動に車は使わない方がいい」と助言した。

 大学を出たばかりのボリシュク・アナスタシアさん(24)は2月下旬、「17歳の弟と7歳の妹も日本に連れて行っていいですか」とメッセージを送ってきた。今の所在は分からないものの、ポーランド経由で日本に行くための算段についてやりとりを続けている。佐々木さんは「若い彼女が家族全員のこれからを背負うことになってしまった。メッセージの切実な言葉に涙が出た」と言う。

 20代の男性イゴールさんか…

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