「きっとトランスジェンダーだ」 高2で知った違和感の正体とその後
熊井洋美
「好きの意味を間違っている」
いまから10年以上前。中学2年生のある日、東日本の大学生(26)は、母親から、こんな文面の携帯メールを受け取った。
女の子として生まれ育った。けれど、心は男性。同じ学校の女子生徒から告白され、つきあい始めたのが地元のうわさになり、母親の耳に届いてしまった。
反抗期を迎えて会話の少ない時期。携帯メールで問い詰められた。
「あなたは女の子として女の子が好きなの?」
「違う」
「男の子として?」
「うん」
その答えを、「間違い」と全否定された。
キュロットが定番、男の子たちと駆け回った
心と体の性が一致しない自分はおかしい人なのか。悪いことをしているのか――。
将来を悲観し、一気にふさぎ込んだ。
プロレスごっこが好きで、特…
【無料会員限定】スタンダードコース(月額1,980円)が3カ月間月額100円!詳しくはこちら