• アピタル

医師が分散、入院トリアージの失敗… 何がコロナ医療逼迫を招いたか

有料会員記事新型コロナウイルス

枝松佑樹
[PR]

 他国と比べ、病院や病床の数が多すぎて、医療者が分散している。重症者から優先的に入院させられていない――。新型コロナウイルスの流行で医療逼迫(ひっぱく)が起きた要因を医療経済の専門家らが分析し、論文にまとめた。いずれもコロナ禍の前から、日本の医療がもつ弱点だったと指摘している。

 論文は、井伊雅子・一橋大大学院教授、森山美知子・広島大大学院教授、渡辺幸子・グローバルヘルスコンサルティング・ジャパン(GHC)社長らが、財務省のシンクタンク「財務総合政策研究所」が発行する冊子に3月、発表した。

 コロナの流行初期の2020年初期から、21年秋の「第5波」までを分析。感染者が自宅で亡くなるなど、入院したくてもできない「医療崩壊」ともいわれた状況が生まれた要因について、3点指摘した。

多すぎる病院と病床

 まず、日本はOECD(経済協力開発機構)各国と比べ、人口あたりの病院と病床の数が多い一方、1床を担当する医師や看護師の数は極端に少ない。中等症以上のコロナ患者のケアには人手がかかるため、各病院が入院を受けられる患者数は小規模になった、とした。

 第5波で東京都内の病院が1日に入院を受けた感染者数の中央値は、200床未満の病院は5人、200~399床は10人、400床以上は21人。論文は、病院ごとにコロナ病床数を大幅に増やすことは、1床あたりの医師や看護師が少ないため難しい、と分析した。

 次に、入院基準が明確でない…

この記事は有料会員記事です。残り732文字有料会員になると続きをお読みいただけます。
新型コロナウイルス最新情報

新型コロナウイルス最新情報

最新ニュースや感染状況、地域別ニュース、予防方法などの生活情報はこちらから。[記事一覧へ]