ビール大手の「酔えない」事情 相次ぎ進める「ノンアル低アル」戦略

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山下裕志
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 ビールメーカー大手が、アルコール度数が低めやゼロの飲料にかじを切っている。品ぞろえを広げ、専門の飲食店を自ら出してファンを増やす計画だ。健康に悪影響を及ぼす懸念からアルコール業界への風当たりは強まっており、「自主規制」をすることで規制強化を避けるねらいもある。

 アサヒビールは20日、ノンアルコールや度数1%未満の「微アル」の飲料を取りそろえたバーを新たに出店すると発表した。東京・渋谷センター街に70席を設け、6月末に開店する。若者を中心にノンアル・低アルの認知度を高め、店舗で好評だった飲み物のレシピをビールの取引先の飲食店へ提供していく。このバーで扱う度数0・5%のスパークリングワイン風の飲料「ビスパ」(750ミリリットル入りで参考価格は税込み1598円)を、5月17日に全国で売り出すとも公表した。

 「私たちは今まで、酒を日常的に飲む人だけを見てきた。大きな新しい市場をつくる成長戦略だ」。アサヒの松山一雄専務は20日の発表会でこう語った。同社の推計では、20~60代の人口約8千万人のうち、日常的に酒を楽しむのは4分の1の約2千万人。これに対して体質的に酒が飲めなかったり、あえて飲まなかったりする約4千万人が潜在的な顧客だとみる。20~30代の半数以上がこの層に入るという。昨年には度数0・5%のビール風飲料「ビアリー」も出した。

 大手各社では、キリンビールも19日、ノンアルビール「グリーンズフリー」の外装を一新して発売した。「ビールが飲めないときの代替品」から「リフレッシュしたいときに好んで飲むもの」へとイメージを変える戦略だ。サントリーグループは、ノンアルを出す実店舗「のんある酒場」を東京駅内に28日~5月5日の連休期間中に出す。サッポロビールも度数0・7%のビール風飲料の販売を昨年始め、今年に入ってからはレモンサワー風のノンアル飲料を出した。

 各社が相次いで取り組む背景…

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