第7回野球少年が見た本土復帰、保守重鎮の父の背中 沖縄担当相が描く未来
復帰した沖縄の人(ウチナーンチュ)の心を、「ヤマトンチュ(本土の人)になりたくて、なりきれない心」と語った沖縄保守政界の重鎮がいた。1978~90年に県知事を務めた故・西銘(にしめ)順治(じゅんじ)。本土に復帰しながら、なお奥底で一体化していない沖縄のアイデンティティーを表現した。
その三男で衆院議員の西銘恒三郎(こうさぶろう)氏(67)はいま、沖縄担当相を務める。父の姿と、復帰から半世紀の沖縄をどのように見つめてきたのか。今後の発展に向けた課題は。話を聞いた。
――「ヤマトンチュになりたくて、なりきれない心」という父の順治氏の言葉を、どう思いますか。
コンプレックスのようなものかな。父は与那国島という(日本最西端の)あんなちっちゃい島で生まれて、学徒出陣から帰って東大法学部を出て、外務省にちょっといたけど米軍施政下の沖縄に戻った。私はその言葉が肌感覚で分かる世代ではある。
――ご自身に、そういう感覚はありましたか。
県議会から(2003年に衆…
【視点】復帰50年を迎える沖縄にはなお様々な課題があり、それは戦後日本政治の帰結です。この「沖縄と政権」の連載では、そうした様々な課題に日本と沖縄の政治家たちがどう向き合っているかを書きました。最終回は西銘沖縄担当相へのインタビューです。 復帰後