お守りのような新生賞、純文学の短編賞 トミヤマユキコさん選評

有料会員記事

[PR]

 手塚治虫文化賞(朝日新聞社主催)の第26回受賞作が決まりました。社外選考委員を務めたライター・東北芸術工科大学芸術学部准教授のトミヤマユキコさんの選評は次の通りです。

トミヤマユキコさん(ライター・東北芸術工科大学准教授)

 マンガ大賞は魚豊先生の『チ。―地球の運動について―』に決定した。天動説の時代に地動説を支持する者たちが紡ぐ「地」と「知」の物語は、現代社会を生きる読者に数多くの示唆を与えてくれる。「みんなと同じ」が安心安全であり、それ以外を異端としてしまうことの恐ろしさは、いまもこの世界に存在している。また、知的な営みがいつでも歓迎され、穏やかに進行するわけはないことを改めて痛感させられもした。満場一致での受賞、おめでとうございます。

 新生賞は『教室の片隅で青春…

この記事は有料会員記事です。残り895文字有料会員になると続きをお読みいただけます。