「私、やりたくない」泣く店員を説得 「1円スマホ」復活のからくり

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杉山歩
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経済インサイド

 「iPhone」など10万円前後のスマートフォンが「1円」で売られている。政府の規制強化でしばらく見られなかったが、昨年半ばごろから再び増え始めたという。その裏側には規制の「抜け穴」を突いた「からくり」があり、通信契約を結ばずにスマホ本体だけを安く買える場合もあるという。その背景を探っていくと、いびつな業界構造も見えてきた。総務省も実態把握に乗り出した。

 新型iPhoneが発売された3月18日の夜。都内の駅前の家電量販店は、雨にもかかわらず大勢の客でにぎわっていた。

 「新型入荷しています。お早めに検討下さい」

 そんな呼び込みに吸い寄せられ、スマホ売り場に目をやると、飛び込んできたのは「本体一括1円(税込み)」のポスターだ。

 この日発売されたiPhoneSE第3世代(64GB)の本体価格は、約7万円。それが1円になるという。しかし2019年、「2万2千円を超える値引きは禁止」という値引き規制ができ、高額なスマホの「1円販売」は見られなくなったはず。それがなぜいま、復活しているのか。

 スマホ本体が7万円だとすると、まず、他社からの乗り換えや新規の通信契約を結ぶことを条件に、規制の範囲内の2万2千円の値引きをする。さらに、「特別値引き」として4万7999円も引き去り、客は残る1円だけを払う仕組みだ。

 これでは「2万2千円まで」という値引きの上限を超え、規制違反になりそうだが、なぜか、そうはならないという。その「からくり」はこうだ。

 じつは規制を免れる「裏技」…

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