「外に抜け出す場所ないと思った」園長が市に説明 広島の5歳児死亡
広島市西区の市立保育園で男児(5)が行方不明になり死亡した問題で、園長が市の聞き取りに対し、「園児が外に抜け出す可能性のある場所はないと思っていた」と説明していることがわかった。園庭の生け垣などには複数の隙間があったが、園の安全点検では不備として市に報告されていなかったという。
市は園庭の隙間などから男児が1人で敷地外に出た可能性があるとみている。
市によると、園の職員が2019年6月に生け垣に隙間があることに気づき、園児が外に出る危険性があることから内側にネットを張った。男児の死亡を受けて改めて確認したところ、園舎の隙間など3カ所も園児が通る可能性があると判断し、新たにネットを張ったという。
こうした隙間について、園長は「網目の細かいネットを生け垣の幹にくくりつけていたので不備はないと思った」「子どもが乗り越えるとは想定していなかった」などと市に説明したという。
市によると、保育園には三つの門があり、園の防犯カメラには男児が正門から出る様子は映っていなかった。残る二つの門は施錠されていたという。(福冨旅史)
保護者から不安の声も 保育園で説明会
市立保育園では20日夜に保…
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- 【視点】
日本の保育園には第三者評価の仕組みがありますが、直接契約のため中立的でないと指摘されており、行政による監査やチェックによって安全と質を保証するしかないのが現状です。 今回の場合、それが機能していたと言えるでしょうか。 広島県が公表し