• アピタル

第2回生と死のはざまで揺れる患者 院長が好きになれない「寄り添う」

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木元健二
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 エーデルワイス。花言葉は「大切な思い出」。50歳を前に他界した女性が診療所を出立するとき、担当の看護師が、この曲を診療所のピアノで奏でた。女性の、やわらかな人柄をしのばせる曲。うちひしがれる母親も耳を傾けた。山陰・鳥取で20年にわたり、ホスピスケアに取り組んできた野の花診療所の、昨冬の情景である。

 臨床の現場は、香り高いものだけで構成されるわけではない。からだの欠損や異臭、顔の変容……。死までの道のりには、ときに身体の変形を伴う。

 女性はがんの転移で肝臓が8倍ほどになり、腹が張った。見ていられないと思うほどに、つらい状況に陥った。

 「あした、あさって亡くなるでしょう」

20年前からホスピスケアを続ける「野の花診療所」。死を目前にした患者と歩んだ日々を5回の連載で振り返ります。

 こう伝えると、母はのみ込め…

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