南国へ飛んだAKBメンバー ヒジャブまとい、つかんだ人気

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ジャカルタ=半田尚子
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 インドネシアのテレビやCMで活躍する日本人女性がいる。アイドルグループ「AKB48」の元メンバーで東京出身の仲川遥香さん(30)だ。インドネシアに活動の拠点を移してから今年で10年。現地語を一から学んでとけ込み、両国を結ぶ親善大使も務めた。

 「日本からのゲストが来ています。どうぞ!」。インドネシアの人気トーク番組「イニ・サウール・ラギ」に4月8日、仲川さんが登場した。ホスト役の大物芸人、スレさん(45)が握手を求めると、仲川さんはその手を額に当てて会釈した。目上の人に敬意を表す現地流のあいさつだ。

 スレさんが「うちのめいっ子なんだ」と紹介すると、仲川さんはすかさず「オム(おじさん)!」とインドネシア語で応じ、スタジオは笑いに包まれた。

 約2時間半にわたる番組で仲川さんは、スレさんのボケにツッコミを入れたり、小芝居を挟んだりして盛り上げた。

デビューは14歳、「総選挙」で20位に

 出身は東京都杉並区。3歳の頃に両親が離婚し、祖母の洋子さんに育てられた。洋子さんが心臓病で体調を崩し、児童養護施設で過ごした時期もある。デビューは14歳の時。家族が応募したアイドルグループ「AKB48」のオーディションに合格した。

 AKB48は2009年から、シングル曲を歌うメンバーをファン投票で決める「選抜総選挙」を開催してきた。仲川さんは10年の第2回総選挙で20位になり、グループの代表曲「ヘビーローテーション」を歌うメンバーに選ばれた。

 だが、その後は24位(第3回)、44位(第4回)となり、「頑張っても中心メンバーにはなれない」と落ち込むこともあった。

「たかみな」「さっしー」とインドネシア公演

 12年2月のインドネシア公演で転機が訪れた。首都ジャカルタのステージに立ち、人目をはばからずに目いっぱいコンサートを楽しむファンの姿に胸を打たれた。楽屋に帰ると「HARUKA」と書かれた特大の花束がファンから届いていた。高橋みなみさん、指原莉乃さんら人気メンバーが勢ぞろいするなか、仲川さんただ一人に贈られたものだった。「この国で頑張りたい」という気持ちがあふれてきた。

 総合プロデューサーの秋元康さんに「ジャカルタに行きたいです!」と直談判した。約半年後、インドネシア拠点の姉妹グループ「JKT48」への移籍が決まった。

スカートの下にタイツ、異文化への配慮も

 劇場で歌って踊る「アイドルの仕事」は秋葉原と同じだが、言葉の壁は高かった。インドネシア語の発音やアクセントでつまずき、1曲の収録に4時間かかったこともあった。

 日本語が話せるメンバーに助…

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