高齢者の対応に注力 岐阜県が「重点化」方針示す 感染再拡大時

新型コロナウイルス

高木文子
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 新型コロナウイルスの感染が再拡大した場合に備えて、岐阜県は22日、保健所の代わりに学校が濃厚接触した生徒を調べたり、重症化リスクの高い自宅療養者にしぼって健康観察を続けたりする「対応の重点化」の方針を発表した。重点化を始める数値基準も示した。大型連休に向け、旅行や会食で感染対策を続けるよう呼びかけている。

 直近1週間の10万人あたりの新規感染者数は195・23人(22日時点)で、昨夏の「第5波」の1・7倍。まん延防止等重点措置が解除された3月下旬から増加基調で、感染力の強いオミクロン株BA.2に置き換わっており、県は「第7波の入り口」とみる。

 ただ、ワクチン接種も進んだことなどから、昨年末以降の死亡率は「第5波」の約半分(0・17%)。死亡者の95%が60歳以上で、重症者の88%は基礎疾患がある人だった。

 このため県は、高齢者らの対応に注力する「重点化」の方針を示した。古田肇知事は「保健所や医療機関職員らは疲弊している」と話し、医療機関の診療や救急搬送にも影響が出かねないとして理解を求めた。

 一方で、28日に終了する県民向けの県内旅行キャンペーン(県民割)は、連休明けの5月9日に再開する方針だ。地域ブロックへの拡大は「感染状況をみて検討する」とした。

 県は昨春の大型連休前に「非常事態宣言」を出し、飲食店への時短要請や県をまたぐ移動自粛を求めたが、今年はこうした行動規制を見送っている。古田知事は「学校や家庭、施設でも同時に感染が起き、特定の分野だけを規制するやり方には限界がある。社会経済活動を抑え込めば、別の意味で様々な困難が出てくる」と説明した。(高木文子)

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 岐阜県と岐阜市は22日、新たに658人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。新規感染者が前週の同じ曜日を上回るのは16日以来。県内の感染者は8万519人となり、今年だけで6万人以上が感染した。県民の3%にあたる。

 県は4件のクラスター(感染者集団)を公表した。池田町の老人保健施設(5人)、羽島市のこども園(16人)、関市の高校(24人)、各務原市の病院(6人)で感染が広がっている。

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 居住地別の新規感染者数は次の通り。

 岐阜市169▽多治見市63▽関市45▽美濃加茂市39▽各務原市37▽中津川市35▽羽島市35▽大垣市29▽瑞穂市27▽郡上市27▽可児市23▽瑞浪市13▽岐南町13▽本巣市11▽高山市9▽恵那市9▽山県市9▽御嵩町9▽笠松町6▽土岐市5▽池田町5▽富加町5▽川辺町5▽垂井町4▽坂祝町4▽海津市3▽神戸町3▽飛驒市2▽大野町2▽北方町2▽白川町2▽美濃市1▽下呂市1▽安八町1▽揖斐川町1▽八百津町1▽東白川村1▽県外2(岐阜県で検査)

感染が再拡大した時の主な対応

《1日あたりの新規感染者(1週間平均)が700人を超えた場合》

・学校、幼稚園、保育所などでの行政検査は基本的にしない。施設ごとに休校・休園を判断する

・高齢者や基礎疾患のある人らに対しては同居家族が感染すれば行政検査をする

・高校の学級内に1人でも感染者が出れば一時的に学級閉鎖。学校側が濃厚接触した生徒を特定して自宅待機させる

・全国規模のイベントでマスクを外す可能性があれば「3回のワクチン接種歴」「陰性の検査結果」を確認する

《1日あたりの新規の自宅療養者が千人を超えた場合》

・健康観察の対象を重症化リスクの高い人に絞り込む

・食料品や日用品は家族全員の感染や一人暮らしなどで外出困難な場合に配布。食料品などの備蓄も呼びかける

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