世代超えて響く「人に優しく」 NZ首相が確立した新たなリーダー像

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郷富佐子、菊地直己
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 ニュージーランド(NZ)のジャシンダ・アーダーン首相は、共感力とコミュニケーション能力に秀でたリーダーだ。それを象徴するのが、危機に直面するたびに国民に呼びかけてきた「Be kind(人に優しくしましょう)」という言葉。22日、朝日新聞のインタビューに応じたアーダーン氏に、その思いを尋ねた。

 新型コロナの出現に世界が揺れた2年前、厳しいロックダウン都市封鎖)に踏み切ったNZで、不満の声はほとんど出なかった。アーダーン氏は連日の記者会見で感染状況などを説明したあと、必ず「家にいましょう。人に優しく」「安全に過ごしてください。人に優しく」で締めくくった。外出自粛は自分の感染予防だけでなく、他人を感染させないためでもあるというメッセージだった。

 3年前にイスラム教礼拝所(モスク)で起きた銃乱射事件は、白人至上主義者がイスラム教徒51人を射殺するという同国史上最悪の銃犯罪だった。国民の4人に1人が外国生まれで、「少数派に寛大な社会」を誇りとしている国民に大きな衝撃を与えたが、アーダーン氏は「気を強く持ち、人に優しく。私たちは大丈夫です」と繰り返した。

 今回、改めてその言葉の意図を尋ねると、こんな答えが返ってきた。

 「私の優先順位は、首相にな…

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    郷富佐子
    (朝日新聞論説委員=国際、ジェンダー)
    2022年4月23日8時58分 投稿

    【解説】アーダーン首相はインタビュー中、質問に時に考え込みながら丁寧に答えようとする姿が印象的でした。「私も自分に自信がない。でも、そんな私にあらゆる場面で抜擢してくれた人たちがいた」といいます。そのチャンスを、自信のない女性たちに与えてほしいと。