阪神大山の悔しさはまだ晴れない 井上ヘッドが察した開幕7番の胸中
大坂尚子
(22日、プロ野球 阪神タイガース6―0東京ヤクルトスワローズ)
どんよりした空気を4番の打球が切り裂いていった。
一回2死二塁、阪神の大山悠輔は、抜けたフォークを逃さなかった。打球はぐんぐん伸びて左中間席へ届いた。
その胸のうちには、どれほどの悔しさが募っているのだろう。
ヤクルトと激しく優勝を争いながら失速した昨季終盤、背中の張りで離脱した。「テレビで試合を見ることしかできない自分が、腹立たしかった」。契約更改でそう漏らした。
今春キャンプでは早出の守備練習に打ち込むなど精力的に汗を流した。だが、オープン戦で調子が上がらず、佐藤輝明との4番争いに敗れて開幕は7番で迎えた。
「口数は多くないけど、キャ…