第55回ウクライナで広がる「第2の前線」 ファッションも美容も戦いのため

有料会員記事ウクライナ情勢

リビウ=西村宏治
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 ロシアによる全面的な侵攻が続くウクライナですが、地上での戦闘が起きていない西部などでは、美容やファッションなどのお店も営業を続けています。それぞれのやり方で、国を守ることに貢献しようとしています。

 「うん、ぴったりだ」。迷彩服姿の兵士はうれしそうだ。

 4月16日、ウクライナ西部リビウにある洋品店。オーナーのコロル・ナカリアさん(43)が、友人の兵士に手作りの防弾ベストを着せて仕上がりを確認していた。

 「友だちの兵士たちの話をもとに、手直ししていくんです」

 コロルさんはこの道20年の服飾家。大学で教えていたこともある。2016年から、リビウで小さなブティックを営んでいる。

 軍に知り合いのいる友人が店を訪ねてきたのは、侵攻が始まってすぐのこと。「軍用犬が使うベストを作れない?」と聞かれた。SNSに、愛犬に作ったドレスの写真をあげていたからだ。

 写真やイラストを参考に、型紙を起こした。ところが実用に耐える材料が手に入らない。悩んでいるうちに「犬用がつくれるなら、人間用の防弾ベストもつくってほしい」という注文が来た。

 ネックは生地だった。軽くて…

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