韓国から岸田首相へ 親書持参の次期大統領「代表団」 日本に到着

鈴木拓也=ソウル、野平悠一
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 韓国で5月に発足する尹錫悦(ユンソクヨル)政権の外交方針などを伝える「政策協議代表団」が24日、来日した。尹氏は、文在寅(ムンジェイン)政権下で悪化した日韓関係の改善を目指しており、代表団に岸田文雄首相宛ての親書を託した。

 団長で韓国国会副議長の鄭鎮碩(チョンジンソク)氏は同日、成田空港で記者団に対し、親書には「新しい韓日関係への期待や、日本側の肯定的な呼応への期待が込められている」と語った。代表団は日本語が堪能で次期駐日大使の有力候補ともされる朴喆熙(パクチョルヒ)・ソウル大教授、尹徳敏(ユンドンミン)・元韓国国立外交院長ら計7人。28日まで滞在し、政界や財界の関係者、有識者らと面会する。

 日韓両国の関係者によると、代表団は25日に額賀福志郎・衆院議員が会長の日韓議員連盟との朝食会に臨む。「日韓両国の懸案の解決について」が議題で、徴用工問題など関係悪化につながったテーマについて意見を交わすとみられる。同日には外務省林芳正外相らとも面会する予定だ。

 岸田氏とは、首相官邸で27日にも面会する方向で最終調整されている。代表団は岸田氏に、関係改善には「双方の努力が必要」とする尹氏の考えを伝え、5月10日の大統領就任式にあわせた訪韓も呼びかける意向だ。

 岸田政権側も、代表団を「重厚な布陣」(外務省幹部)と受け止めており、訪問を前向きに捉える。

 ただ、徴用工問題などでは双方の立場が大きく隔たっており、韓国の政権交代を機に解決への道筋がつくかは不透明だ。就任式への出席の名目があっても、首相の訪韓は「時期尚早」との意見も岸田政権や自民党内には根強い。

 一方、韓国の政界関係者によると、就任式には日韓議連から、額賀氏や武田良太総務相衛藤征士郎・元防衛庁長官鈴木宗男参院議員ら超党派の8人が出席する予定という。(鈴木拓也=ソウル、野平悠一)