初球で途切れた完全投球 ロッテ佐々木朗希に垣間見えた心の揺らぎ

千葉ロッテマリーンズ

平田瑛美
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 (24日、プロ野球 千葉ロッテマリーンズ6―3オリックス・バファローズ)

 2週間前に完全試合を遂げ、1週間前も8回を投げ一人の走者も許さなかった。

 ロッテ佐々木朗希の完全投球はどこまで続くのか――。敵地に詰めかけた観客は今季最多の2万8967人。球場を包む緊張の糸は、しかし、初球でぷつりと切れた。

 一回、相手1番の福田に159キロを右前にはじき返された。1死後、一ゴロでの一塁ベースカバーにもたつき内野安打に。吉田正にも左前安打を打たれた。

 ねじ伏せるような姿はない。直球、フォークともに制球がばらついた。京セラドーム大阪での登板も、ドーム球場での登板も今季初だった。「マウンドの変化でなかなか対応が難しかった。(ゾゾ)マリンよりも高いかなと」

 二回にはボールの判定に不服そうに苦笑いを浮かべ、球審に詰め寄られる場面があった。記録への意識は「特にない」と言ったが、自身のなかでも張り詰めていたものが切れたのか、心の揺らぎが垣間見えた。

 それでも勝った。与四死球は自己ワーストの5。修正しきれない制球に気持ちを引きずられず、「打者を打ち取ることを優先した」。吉田正に適時二塁打を許すなどして23イニングぶりに失点した五回限りで降板した。被安打は6、奪三振は4。「助けてもらいながら抑えられた。チームに勝ちがついたのがすごくよかった」

 球界で最も注目を浴びる3年目の20歳にとって、まだ通算6勝目。苦しみながら挙げた1勝で得た経験は大きい、と見る。(平田瑛美)

 井口監督(ロ) 二回、判定に不満げな佐々木のもとへ球審が詰めよる。「(佐々木は)イライラして投げていたが、球審ももっと冷静にやらないと」

 高部(ロ) 一回、左翼からの好返球で失点を防ぎ、二回に先制の適時打。「朗希を援護できていなかったので、打ってやろうと攻めた」