(魂の中小企業) 「正直不動産」と「家売るオンナ」足して2で割る
不動産屋を舞台にしたテレビドラマを見たことがありますか?
私は、ふたつ、思い浮かべます。
ひとつは、NHKで放送中の「正直不動産」。営業トークでウソもいとわなかった不動産屋の営業マンが、正直なことしか言えなくなった、さあどうなる、というお話です。
もうひとつは、日本テレビ系で放送されていた「家売るオンナ」シリーズ。お客の心を読み、ほんとうにほしい家に導いていく、というお話でした。
不動産業界のイメージを変えたい。
心を打つ仕事がしたい。
真のプライドを持てる会社をつくりたい。
社名には、そんな意志、つまり「Will」が込められています。
その創業者、岡本俊人さん(58)の物語。彼のたどりついた場所は、二つのテレビドラマを足して2で割ったような場所です。
◇
ものづくりの街、大阪の東大阪市の町工場、その一人っ子として生まれた。小学生のころ、近所の幼い子どもたちを引き連れて遊んでいた。忙しい大人たちから、「うちの子、頼むね」と言われたのである。「ガキ大将」としての地位を固めつつあった。
ところが……。
10歳のころ。工場が経営はたん。貧しくなり、両親の口げんかが絶えなくなった。高校3年のとき、岡本の堪忍袋の緒が切れた。バイクで役所にいき、一枚の紙をもらって家に戻る。
「おまえら、この紙に書け!」
ご推察どおり、離婚届である…
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