ウミネコの産卵 24年ぶりに700個超、産卵平均も半世紀で最高

杉山匡史
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 ウミネコの繁殖地として国の天然記念物に指定されている経島(ふみしま、島根県出雲市大社町日御碕)で22日、市の産卵調査があった。産卵総数は1998年以来の700個を超え、1羽の平均産卵数も約半世紀の中で最多だった。穏やかな天候が続いたことが安定した産卵につながったとみている。

 調査は広さ約4千平方メートルの島のうち、85地点で計340平方メートル(1地点4平方メートル)を選定。毎年3月に飛来数、4月に産卵数、5月に孵化(ふか)数を調べている。61年から大田市の研究者が始めたが、71年からは市(旧大社町)が続けている。

 この日は文化財課職員ら計5人が船で渡って調べた。巣は275個(昨年250個)で、卵の総数は昨年を146個上回る704個と98年の766個に次ぐ多さ。1羽あたりの産卵数も平均2・56個(同2・23個)で、現在の方法で記録を始めた74年以降で最も多かった。一つの巣にあった卵の割合は昨年は2個が高かったが、今回は3個が7割近くを占めており「産卵が順調な証拠」(市)という。

 市は、巣を作り始めた3月以降の天候が安定し、強風や波しぶきで巣が壊れるなどの被害を受けなかったことが影響したとみている。

 孵化調査は5月20日の予定。ウミネコ生態調査専門調査員の浜田義治さん(79)は「ひなの元気な姿が見られるのが楽しみ」と期待していた。(杉山匡史)