「なだだな」→「なだだね」 灘の人気広報誌がフォトブックで再創刊

黒田早織
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 【兵庫】「なだだな」から「なだだね」へ――。昨年惜しまれつつ終刊した神戸市灘区の広報誌「なだだな」が、フォトブック「なだだね」に生まれ変わって創刊された。街の「ふつうの風景」を楽しむコツがつまった冊子に仕上がっている。

 新たに創刊された「なだだね」は、区民らで作る有志団体「灘百選の会」が制作する。タイトルには「見過ごしがちな街の風景を『お、なだだね!』と感じてもらいたい」という意味が込められている。

 創刊号のテーマは「みち」。区内の様々な道を写真と解説で紹介している。山からのびる道、海へ続く道、六甲山花崗岩(かこうがん)でできた石垣が続く道……。どれも「ふつうの風景」だが、どこか懐かしく心ひかれる。

 解説では地殻変動や耕地整理など、その道ができた歴史にも触れている。

 前身の「なだだな」は、23年続いた人気広報誌だった。区によると、街の歴史や穴場スポットの紹介にとどまらず、2008年の北京五輪にちなみスポーツに関する区内の施設や逸話を取り上げた「ナダリンピック」特集など、おかしみのある独特の内容が話題に。熱心なファンも多くいた。

 だが昨年3月、編集を担った区民団体「灘区民まちづくり会議」の解散に伴い終刊。再開を望む区民らの声は根強く、「なだだね」発行に至ったという。

 同会事務局長で、灘をこよなく愛する「ナディスト」こと慈(うつみ)憲一さん(55)は「これまでのようなニッチな深掘りではなく、いつもの風景を見方を変えて楽しむ方法を伝えたい」と話す。

 発行された4千部は、区役所など約20カ所で配布中。年に1度発行される予定で、区のホームページでPDF版を読むことができる。(黒田早織)