昨年度の移住者1416人 過去最多 大分県

倉富竜太
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 大分県は19日、2021年度の県内への移住者が760世帯1416人だった、と発表した。2年連続で過去最多を更新し、5年連続の1千人台。コロナ禍で都市部からの地方回帰が続いているとみられる。県は今年度も移住対策に力を入れる。

 県によると、県や市町村の引っ越し費用の補助といった支援策を活用した実績を全市町村で集計し、15年度から移住者数としてまとめている。

 その人数を移住先の市町村別でみると、21年度は日田市の269人が最多で、由布市の191人、豊後高田市の169人が続いた。日田市は、6年連続で県内トップの移住者数。3市では受け入れに積極的な団体が支援するほか、子育て支援策の充実ぶりが支持を得ているとみられる。

 移住元の居住地は福岡県の442人が最多で、関東の279人、福岡県をのぞく九州・沖縄各県の266人、関西の157人、中部地方の88人、中国地方の64人が続く。年代別では30代が310人と最も多く、10歳未満の272人が続く。県おおいた創生推進課は「子育てに適した環境を求め、ファミリー層が移住してきている」と分析する。

 国内では20年から新型コロナウイルス感染症が広がっており、密を避けて地方でゆっくりと過ごしたいと思うファミリー層が、20年度に移住の準備を進め、その流れが続いていると県の担当者はみている。

 移住希望者にとって、大きな壁になっているのが、移住先での就労だ。県は21年度から、移住希望者の職につながるように、IT(情報技術)の習得から就職まで支援し始めた。今年度は、保育士や介護職、看護職にも対象を広げて資格の取得を後押しする。

 さらに、移住を検討する人に空き家の情報を提供するため、建築士や行政書士ら専門家が所属するNPO法人に業務委託し、そこに県や市町村の職員も加わる「空き家マッチングチーム」を立ち上げ、住宅の仲介も支援する予定だ。

 広瀬勝貞知事は19日の会見で「コロナ禍で、まだ地方回帰の思いは続くと思っている。今年度も移住政策を充実させていきたい」と語った。(倉富竜太)