沖縄のサバニ、瀬戸内海の風に悠々 山口のガイドが船大工と建造

川本裕司
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 山口県平生町佐賀のアウトドアガイド原康司さん(49)が沖縄に伝わる木製の帆掛け船「サバニ」を造り、21日に地元で進水式をした。「風を受けると思った以上に速かった。サバニは形が美しく、瀬戸内海とも合うと感じた」と話した。

 約50人が集まった進水式では、長さ8メートルのサバニに4・5メートルの帆を立て、原さんら6人が乗り込んで港の外へ。風力と、かいをこぐ人力で進んでいく。

 原さんは、沖縄県石垣市の船大工吉田友厚(ともひろ)さん(47)、その長男(20)と町内でサバニを造った。費用は約200万円。宮崎産のスギ材を使って2月初めから1カ月かけて形をつくった後、原さん1人で仕上げをした。お湯をかけながら板を曲げる作業に苦労したという。

 プラスチック製の船が増える中、土に戻せる木造船の復権を考えた原さんは2019年に石垣市を訪れ、サバニの建造を決めた。

 サバニの操り方を吉田さんから習い、今夏から同町一帯の瀬戸内海でツアーを始めたいと考えている。

 5月28、29日に同町の田名埠頭(ふとう)でサバニに無料で試乗できるイベントを計画する。「木の船のやさしさと温かさを体感してほしい」と言う。

 原さんが代表理事を務める瀬戸内伝統航海協会(同町)は、明治時代などに漁船として操業していた帆船「打瀬船(うたせぶね)」の建造と、日本一周やハワイへの航海をめざしている。(川本裕司)