体育でサッカー「やりたくない」 小学生の声が日本協会を動かした

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勝見壮史
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 取り出すのは新聞紙。1枚ずつ、キャベツのように重ねて丸めていく。

 それをポリ袋に入れ、口を粘着テープで留めて、形を整えれば「新聞ボール」の出来上がりだ。

 硬くないから、蹴っても自分の足は痛くならない。

 新聞ボールが誰かの体にぶつかってもケガの心配はない。

 日本サッカー協会が、小学校の教員向けに開いている研修会での一コマだ。

 研修会は1回あたり実技が60分、講義が30分の計90分。

 現役の教員や、長く子どもたちを指導するサッカーコーチらが講師役を務める。

 日本協会がこの研修会を始めたのは2014年から。ある危機感がきっかけだった。

 08年にあった学習指導要領の改訂によって、それまで体育の授業で必須の扱いだったサッカーが、ボール運動の選択種目の一つになった。

 いつか授業で採用されなくなる日が来るかもしれない。

 そんな声が業界内で上がった。

 学校現場でも、子どもの“サッカー離れ”が危惧されるようになっていた。

 金沢市立の公立小で教える北野孝一さん(58)は、ある高学年のクラスを受け持ったときのことが忘れられない。

 いつもなら体育の授業を心待…

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    平尾剛
    (スポーツ教育学者・元ラグビー日本代表)
    2022年4月27日17時24分 投稿
    【解説】

    子供の目線から授業の内容を考える。こうした現場の取り組みには頭が下がる思いです。スポーツとは本来、楽しむもので、苦しさに耐えてやるものではありません。楽しいからこそもっと上手くなりたいと望み、試合に出てみたいという気持ちになって、やるからに