第6回沖縄の歓楽街、少女4人は何を見たのか 50年後に記者が探した名前

有料会員記事沖縄・本土復帰50年

真野啓太
[PR]

 つりスカートの制服の4人の子どもが腕を組んで歩いている。日本のどこでもみられそうな姿。だが周囲に英語の看板が立ち並び、異国のような風景が広がっている。

 朝日新聞社の写真記者が1972年5月、沖縄のとある街で撮った1枚だという。4人の表情は自然だが、通りは小学生が歩くような場所ではなさそうだ。

 この写真を取材したい。

 記者(31)はひと目見てそう思い、4人を探すことにした。

沖縄1972ー写真でたどる日本復帰50年ー

1972年5月15日、戦後の米国統治を経て、沖縄が日本に復帰しました。激しい変化にもまれる人々の姿を朝日新聞のカメラが収めていました。半世紀がたった今、あなたはどこにいて、何を思うのでしょう。

 写真と出合ったのは、「沖縄復帰50年」の取材班に加わったことがきっかけだ。

 朝日新聞社が所蔵する50年前の沖縄の写真の数々。そこに写された人を再訪する取材だった。

 平成生まれのわたしはそれまで、「沖縄の日本への復帰」を特別に意識したことはなかった。学校では「沖縄返還」と習った。米軍統治も、戦後史の知識があるだけ。そこでどんな人が、どんな暮らしをしていたかというイメージは、ほぼ持っていなかった。

 だからこの写真に、小さくない衝撃を受けた。

 米国のような街並みの中で、4人の子どもはとても自然に見える。怖くなかったのか。登下校でトラブルに巻き込まれなかったのか。どこで何をして遊んでいたのか。

胸元の四角いプレートを拡大すると

 素朴な疑問が次々と浮かんだ…

この記事は有料会員記事です。残り2806文字有料会員になると続きをお読みいただけます。