政府の新型コロナウイルス対策分科会は27日、5月の連休後に感染が急拡大した場合の対応として、四つの選択肢を政府に示した。政府が選択肢から選んで責任を負うという、新たなやり方を求めたい専門家。リスクをとることを嫌い、これまでどおり専門家の中で見解を一つにまとめて示すよう求める政府――。分科会をめぐって起きた水面下の綱引きがこれからも続きそうだ。
選択肢でなく、「答え」迫る政府
「選択肢の提示だけではなく、分科会として道を示してほしいという強い意見がありました」「この意見にどう対処するかが目的の集まりです」
20日午後11時、分科会の委員らに尾身茂会長からメールが届いた。
翌21日夜に突然設けられたオンラインでの非公式の緊急会合。集まった委員らに尾身氏はこう話した。
「選択肢を示すだけでは、政府が納得しない」
しかし、委員からは異論が相次いだ。
「話が違う」
委員らは、行動制限の有無…
- 【視点】
辻さんのコメントに賛同します。この問題は、長らく日本で課題となっている、科学と政治の関係をどうするか、というものです。 SDGsが求める変革が喫緊の課題となるこの先には、益々専門的知識が必要な課題が増えてくるでしょう。基本的に、研
- 【視点】
2020年6月に、旧専門家会議のメンバーが会見で話した内容を思い出します。日本記者クラブで、尾身茂さんらは新型コロナ対策の難しさを語り、いくつかの提言をしました。「政府と組織の責任範囲と役割の明確化」「リスクコミュニケーションは政府が主導」

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