東北三大祭り回る商品も登場 観光業界、入り交じる期待と不安

井上潜
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 「竿燈(かんとう)まつり」の3年ぶりの開催が27日、正式に決まった。秋田県内の観光関係者からは期待の声が聞かれた。ただ、新型コロナウイルスの感染状況は依然厳しい状態が続いており、不安の声も入り交じる。

 団体向けの有料観覧席は15日から予約受け付けが始まった。実行委員会によると、27日正午までに、用意した団体席2万4650席のうち、2万3881席(96・8%)が予約済みと堅調だ。販売を請け負う秋田観光コンベンション協会(秋田市)の担当者は「開催を心待ちにされている方がいる。決まったのはうれしいこと」と話す。

 秋田キャッスルホテルの担当者も「竿燈まつりは秋田の貴重な観光資源。例年は県外からのツアー客など多くのお客さまにお越しいただいており、開催の決定は当社にとっても大変喜ばしい」とコメントした。

 加えて、ほかの祭りとの相乗効果に期待する声も大きい。青森ねぶた祭仙台七夕まつりもそれぞれの実行組織が「感染状況次第」という条件付きで開催を決定しており、コロナ禍で中止になったり規模が縮小したりしていた「東北三大祭り」が今年はそろって開かれることになる。大手旅行会社からは、これらの祭りを巡る商品も登場する。

 竿燈の関係者は「ねぶた祭がなければ、竿燈まつりを単独でやっても人は集まらない。あちら(青森ねぶた祭)がやることが決まったのは大きい」と話す。

 湯瀬ホテル(秋田県鹿角市)の古川哲平取締役総支配人も「ねぶた祭とさんさ(盛岡さんさ踊り)、秋田の竿燈まつりの三つを絡めた(ツアーの)集客がとても大きい」と期待する。

 ただ、コロナの行方に気をもむ関係者も少なくない。昨年は会場を変更して開催する方針が決まった後、感染者が増え、中止になった経緯がある。

 今月12日には過去最多の445人の新規感染者を確認した。秋田観光コンベンション協会の担当者は「昨年は中止を残念がる声も寄せられた。今年は無事に開かれてほしい」。湯瀬ホテルの古川取締役総支配人も「お客様のため万全の態勢を整えている。感染状況が落ち着くよう期待したい」と話している。(井上潜)

個人向け観覧席 来月10日に販売

 秋田市で行われる「秋田竿燈まつり」の3年ぶりの開催が正式決定した。実行委員会(会長=穂積志市長)が27日、コロナ禍で2年連続で中止された同まつりを感染対策を講じた上で開催すると最終確認し、5月10日から個人向け観覧席の販売を行うと発表した。ただ、感染状況次第で見直す可能性はあるという。

 実行委は14日の総会で、演技者や観客にマスク着用を呼びかけ、有料観覧席を減らすなどの感染対策を講じ、8月3~6日に開催する方針を確認していた。

 市によると、県が26日に独自の感染警戒レベルを見直したことを受け、穂積市長が開催を正式決定した。