「廃業も考えた」杜氏に弟子入り 新米醸造家は農学部出身

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 コロナ禍に苦しむのは、飲食店だけではない。日本酒を製造する酒蔵も同様だ。酒造りの伝統と技術を受け継ごうと、苦境の酒蔵に弟子入りした農学部出身の女性がいる。ベテラン杜氏(とうじ)の指導を受けて仕込んだ新酒がこの春、完成。さて、その飲み口は――。

 愛知県愛西市。濃尾平野の中央部、木曽川の岸辺まで約2キロの場所に「水谷酒造」はある。創業は江戸時代。水に恵まれた地で、豊臣秀吉の馬印「千成瓢簞(せんなりびょうたん)」にちなんだ日本酒「千瓢(せんぴょう)」を造ってきた。江戸、大正、昭和の蔵が残り、太い梁(はり)が目立つ屋根の下に貯蔵用タンクが並ぶ。

 愛知県や岐阜県産のコメを使った酒は、飽きの来ない甘みで、すっきりとした飲み口が特徴だ。「朗らかな気持ちでずっと飲める酒をめざしています」。醸造家の後藤実和さん(24)と、この蔵の5代目杜氏で師匠の水谷政夫さん(58)は、そう口をそろえた。

大学で酵母の研究 利き酒選手権にも出場

 後藤さんは、名古屋市の名城…

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