ウクライナから県内に避難した2人を山梨大とNPOが支援

ウクライナ情勢

米沢信義
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 山梨大学と認定NPO法人フードバンク山梨は4月27日、ウクライナから避難してきた兄弟の支援を始めたと発表した。食料などの生活面のほか、学業面でも支援。物心ともにサポートしていくという。

 2人は首都キーウで暮らしていた会社員の兄クレショヴ・オレクシィさん(25)と弟でボゴモレツ国立医科大学医学部6年生のクレショヴ・ジュリアンさん(23)。ロシアの侵攻を受け、2人は4月上旬、県内にある母親の実家に避難してきた。両親は、今もウクライナ国内にとどまっている。

 一人暮らしだった祖母は高齢のため、フードバンク山梨が生活相談と食料支援を引き受けた。眼科医をめざす弟は学業の継続を希望。フードバンク山梨の米山けい子理事長が山梨大に相談し、大学と共同支援することになった。

 山梨大はジュリアンさんを医学部の短期研修生として受け入れ、留学生用の宿舎を提供する。小グループの実習や研修にも参加できるよう準備を進める。食料や生活面の困りごとについては、生活困窮者への食料支援で10年以上の実績のあるフードバンクが引き続きサポートする。

 兄のオレクシィさんは日本語が堪能で、避難民の通訳として力になりたいという。「2月24日朝、砲撃音で目がさめるまで、戦争が始まるとは信じていませんでした。支援をいただき、お礼の言葉を見つけることができません。一刻も早くウクライナに平和が戻ることを願っています」と感謝のメッセージを寄せた。

 山梨大は4月から、戦禍で授業が受けられないウクライナの学生に、英語によるオンライン授業を配信するなど交流を続けてきた。会見で島田真路学長は「大変な状況でも学びたいという学生を直接受け入れることになった。全力で応援したい」。米山理事長は「2人は心の傷も負っている。相談支援を続けるとともに、県民や企業の協力もお願いしたい」と呼びかけた。

 県は4月からウクライナ避難民の受け入れ窓口を設けているが、把握している限りでは避難者の受け入れは2人が初めてという。県内の市町村では都留市富士吉田市、韮崎市なども避難民の受け入れを表明している。(米沢信義)