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ヒトゲノム「完全解読」 20年残された「空白」の8%に何が?

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野口憲太
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 約20年前、国際プロジェクトが「解読完了」を宣言した人間のゲノム(全遺伝情報)。実は、その後も、読めないままの部分が残された。その量はゲノム全体の約8%。今年3月末、米国などのチームが、この「空白」部分も含めて、完全解読に成功したと発表した。この成果にはどんな意義があるのか。

 生物の遺伝情報はアデニンなど4種類の塩基が連なったDNAが担う。ある生物がもつDNAの全配列は「ゲノム」と呼ばれ、その長さは生物によって違う。人間では約30億塩基対ある。1塩基対=1文字で換算すると、岩波書店の「広辞苑」200冊以上ものボリュームだ。

 ゲノムを解読することは、「『物差し』を作るようなもの」と言う研究者もいる。できあがった物差しを使って、他人と比べることで、病気の原因遺伝子がわかったり、他の動物と比べることで、何が人間を人間たらしめているかを探ったりできる。

 ただ、実はこれまでのゲノム解読でできた「物差し」はところどころ目盛りが読めないものだった。

■2003年に完了宣言 残さ…

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