「保険の還付金あります」 代わりに電話に出たヤクルト販売員の機転

有料会員記事

吉村駿
[PR]

 いつも通り、ヤクルトを手渡すつもりだった。

 3月30日の午前9時40分ごろ。群馬県伊勢崎市でヤクルトの訪問販売をする境野一美さん(35)は、顧客の高齢女性宅を訪れた。

 インターホンを押せばすぐに出てくる女性だが、この日は反応が無い。すると、家の中から話し声が聞こえてきた。

 どうやら女性は誰かと電話中。でも、ずっと質問攻めにされている。銀行名や通帳の口座番号、家族構成など、大事な個人情報を次から次へと話していた。

 電話が終わった女性に聞くと、電話の相手は伊勢崎市役所の職員だという。

 「保険の還付金があるらしくて。今から手続きの電話が農協からくるわ」。女性はうれしそうに、境野さんに話した。

 境野さんはすぐに気付いた。

 「詐欺だ」。還付金詐欺の手口をニュースで知っていたからだ。

 女性宅にヤクルトを届け始めて4年。今では女性から健康相談も受ける仲だ。

 「ここは私が助けなきゃ」。家に入れてもらい、境野さんが電話を取るようにした。

 すぐに固定電話が鳴った。

 「農協の者です。先ほどの女…

この記事は有料会員記事です。残り250文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【7/11〆切】スタンダードコース(月額1,980円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら