28歳の移住者を政策アドバイザーに 移住定住の拡大ねらう東通村

安田琢典
[PR]

 青森県東通村が2022年度から、地域が抱える課題を克服しようと、専門的な知識をもつ人たちに協力してもらう「政策アドバイザー制度」を導入した。第1号のアドバイザーとして、4月1日付で村内に拠点を構える地域おこし団体「一般社団法人tsumugu」を営む小寺将太さん(28)を任命し、27日に村役場で委嘱式があった。

 小寺さんは札幌市出身。弘前大学4年のとき、農村部のコミュニティー形成の過程を卒業論文のテーマに選んだ。その舞台を探すべく、ヒッチハイクをしながら初めて村を訪れ、知り合った農家や村の雰囲気に魅力を感じた。同大大学院を修了した18年、村に移住して法人を立ち上げた。

 法人のメンバーは2人だが、活動は多岐にわたる。主に下北地域の企業や団体を対象に、大学生らのインターンシップ職場体験)の橋渡しをしている。また、地域で活躍できる高校生や大学生を育てる「キャリア教育」や、休暇を楽しみながら仕事をする「ワーケーション」の誘致を狙う自治体へのアドバイスも手がけている。

 一方、人口減少に悩む村は移住や村外出身者の定住を促そうと、昨年度から空き家を寄付してもらって村有財産化し、移住者らに無償で住んでもらう取り組みを進めている。村内の企業や団体に学生がインターンシップで訪れた場合、将来的な移住につながる可能性がある。畑中稔朗村長はそう考え、アドバイザーとして小寺さんに白羽の矢を立てた。

 小寺さんの任期は23年度末までの2年間。移住を促すため、村内の漁協などで学生のインターンシップを行うほか、村が今年10月に初めて任命する予定の「地域おこし協力隊員」の活動を手助けする。

 畑中村長は「小寺さんには多くの活動実績があり、頼もしく思う。この村に住んでみたくなってもらうため、空き家対策をはじめ一緒に前に進みたい」と期待を寄せる。将来的には、観光や産業面での政策アドバイザーも選ぶ考えだ。(安田琢典)