若狭牛、福井が誇る「若き星」 フェスで手に入れ、焼き、かみしめた

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小田健司
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 冷蔵庫には77頭分の枝肉がぶら下がっていた。

 福井県産の若狭牛の競りがあると聞いて4月4日、隣県の石川県金沢食肉流通センター(金沢市)に出かけた。5度に保たれた冷蔵庫では、卸業者などが真剣な表情で肉質をチェック。むき出しの骨や白い脂。皮をはがされ真っ二つに割られた肉の塊に圧倒される。

 競りは別室で行われた。北陸3県から25業者が集まり、モニターに映し出された肉を見ながら、値を上げるリモコンを握りしめる。「雌、482キロ、格付けAの4、若狭牛。1900円からお願いします」

 1910円、20円、30円、2千円、2100円……。「○○様、お買い上げ、ありがとうございます!」

 競りにかかった77頭のうち30頭が若狭牛だった。この日、2頭を落とした男性は、こう話した。「福井方面に売るときはやっぱり若狭牛が人気あります。脂の質や等級、見た目なんかを総合して判断します」

 若狭牛は、福井県で肥育される牛の一部が認定される。①県内で12カ月以上肥育②血統が明確な黒毛和種③肉質等級が3等級以上で、脂肪交雑等級が4以上の和牛肉、が条件だ。

 JA福井県経済連(福井市)によると、年間500~600頭が生産されている。神戸牛松阪牛などに比べると流通量が少ないため知名度はもう一つだが、上品な風味やきめ細かいサシで地元では長く愛されるローカルブランド牛だ。

 改良と増殖の拠点が、「若狭…

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