「あの日の出航は絶対間違っている」 漁師や同業者、社長会見に疑問

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石垣明真、武田遼、御船紗子
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 北海道斜里町知床半島沖で26人が乗った観光船「KAZUⅠ(カズワン)」が沈没した事故。天候悪化が予想される中で、なぜ出航したのか。27日に会見した同船の運航会社「知床遊覧船」の桂田精一社長は「朝の時点では風も波も強くなかった」と強調したが、地元漁師や同業他社からの疑問の声は収まっていない。

 「天気予報を見ても問題なかった」

 27日の会見で桂田社長は、出航を決めた判断をめぐり、そう語った。網走地方気象台によると、事故当日の23日は、カズワンの出航(午前10時ごろ)の前に強風と波浪の注意報が発令されていた。社長も予報を把握していたという。

 同船の拠点であるウトロ漁港の周辺では、同日午前8時時点の波の高さは32センチと比較的穏やかだった。社長も「平穏な波だった。風もなく」と会見で語った。

 だが地元漁師の間では、春先の海は仮に午前中は安定していても、午後になると荒れる可能性があることがよく知られていた。北海道開発局によると、観光船シーズンの昨年4~10月、ウトロ漁港周辺で波高3メートルの日は10日あったという。

 事故当日の23日、海は正午ごろから徐々に荒れ、漁港周辺の波高は午後1時半には3・09メートルに達した。

 40代の男性漁師は、スマー…

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