チューリップで描いた最後の絵 春の風物詩、花集め難しく30年で幕
球根を育てるために摘まれてしまうチューリップの花を使って巨大な絵を作る「にいがた花絵プロジェクト」。新潟市の春を彩ってきた風物詩が30年目の今年で休止される。生産農家の高齢化が進み、コロナ禍も重なった。最後となる花絵は4月29日、「ありがとう!」をテーマに制作された。
29日午後1時、新潟駅南口中央広場で花絵作りが始まった。用意されたのは6色8種計7万1千本のチューリップ。同日午前中に新潟県内外のボランティア約150人がバス3台に分乗し、同県新発田市の畑で摘んできた。
これを、畳サイズの板に開いた無数の穴に差していく。板は全部で24枚。分割して描かれた下絵にあわせ、飛び入りを含む約200人が同じ色のチューリップを選んで作業を進めた。
約2時間後、縦3・6メートル、横10・8メートルの花絵が完成した。プロジェクトのマスコットキャラクター「ちュちュマン」が満面の笑みを見せている。応募83点の中から、新潟市内のデザイン専門学校生の作品が選ばれた。4歳と1歳の娘2人らと制作に参加した市内の自営業坂上敦さん(34)は「連休初日に娘たちも楽しめたようでよかったです」と話した。
コロナ禍で資金面も厳しく
プロジェクトは1993年に…
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