色鮮やかなモザイクタイルの旧ショールーム、惜しまれつつ取り壊しへ

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戸村登
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 大正後期~昭和初期に造られ、モザイクタイルの組み見本が床一面に貼られた愛知県常滑市内の建物が、老朽化のため間もなく取り壊される。タイルメーカーだった企業のショールームとして使われていた。

 建物は旧杉江製陶所(現東窯工業)事務棟。同社は1932年完成の大山崎山荘(京都府)や33年改修の大丸心斎橋店(大阪市)にも製品が使われた第一線のタイルメーカーだった。

 床には、杉江製陶所が製造した無釉(むゆう)モザイクタイルの組み見本がパネル状に貼り尽くされている。

 タイルに関する著作がある加藤郁美さん=東京都杉並区在住=が、2018年に常滑市を訪れた際、たまたま見つけた。杉江重剛前社長から、1923年から28年にかけて自社で焼いたタイルだと説明されたという。

 杉江製陶所は、第2次世界大戦中にぜいたく品と言われたタイルの生産ができなくなり、砥石(といし)メーカーに転業したが、ショールームは事務所として使われた。杉江前社長が2020年に亡くなり、今月にも旧ショールームが取り壊されると知った加藤さんは、前社長の妻節子さん(82)らの協力を得て、旧ショールームの見学会を4月17日に開催した。SNSで事前に告知すると、発信日に85人が応募。見学会には神奈川県関西地方から参加の申し込みがあったという。

 見学会前に事務棟の整理や清…

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