送りつけられた下着と脅迫文 「物言う女性」狙う風潮と闘った
明日も喋ろう 北九州市議・村上聡子さん
4年前、ひとりの地方議員が突然、むき出しの悪意を執拗(しつよう)にぶつけられる対象にされました。議員への意見や批判とは言えない、一線をはるかに超えた個人攻撃。被害を受けた村上聡子さんは、「物言う女性」を標的にする意図を感じたと言います。
今年の5月3日は、朝日新聞阪神支局に男が侵入して散弾銃を撃ち、記者2人が死傷した事件から35年になります。
言論を暴力で封じようとする圧力にも歩みを止めなかった村上さんに、被害当時のことを聞きました。
直面したのは「言論封殺」
〈「さて次のターゲットは北九州市議の村上さとこ」「刑事告発できる可能性があるのかを検討しています」。ツイッター上に突然そんな布告が現れたのは、4年前の4月だった〉
びっくりしました。福岡地検小倉支部へ出された刑事告発状の罪名は「政治資金規正法違反」でした。推薦を受けた政党からの陣中見舞金40万円をめぐり、私の収支報告書と党側の報告書で金額が20万円食い違っている、という嫌疑です。
実際には20万円ずつ2回に分けて渡されたものを別に記載したか、合算して記載したかの違いにすぎなかった。検察は「嫌疑なし」として不起訴にしました。
相手は本当に刑事責任を負わせたかったのではなく、『刑事告発された議員』というレッテルを貼りたかったんでしょう。
〈攻撃はエスカレートした。「さとさと消したほうがいい」という脅迫がツイッターに投稿され、事務所には「死ね」「オマエやオマエの家族を呪ってやる」と書かれたはがきが届いた。注文していないブラジャーや、まな板が代引きで相次いで送りつけられた〉
初当選は2017年で、全国…
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