「テレビの見方」教える時代になるか 変わる子どものリテラシー環境

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聞き手・弓長理佳
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 放送倫理・番組向上機構(BPO)の青少年委員会は4月、テレビ番組の「痛みを伴うことを笑いの対象とするバラエティー」について「青少年の共感性の発達や人間観に望ましくない影響を与える可能性がある」とする見解を発表した。BPOが危惧する「望ましくない影響」とは何なのか。子どものテレビ理解について研究する村野井(むらのい)均・茨城大特任教授(68)=発達心理学=に聞いた。

 ――BPOの見解では「痛みを伴う笑いがあるバラエティーを、子どもがどう捉え、影響を受けるか」という点に重きが置かれています

 テレビ番組がどれだけ子どもに影響を与えるのかを考える時に、まず議論されるのがメディアリテラシー(情報を読み解く能力)教育の問題です。

 海外では学校で子どもにテレビの見方を教えることが多いのですが、日本の学校では特別にそういう時間を設けたりはしません。「子どもは自然にテレビを見られるようになる」という考え方があるのです。

 それはなぜかというと、日本では諸外国と比べて子ども向け番組がかなり多いからなんです。NHKのEテレのように、幅広い年齢の子どもに対応した番組を放送する教育専門チャンネルがある国は世界的に見ると珍しいのです。なので、Eテレや子ども向け番組を見ているうちに、年相応の理解力が身につくと考えられてきました。

「本当にやっていることなんだ」と

 ――では、子どもには正しくテレビを理解する能力が備わっているのでしょうか

 コロナ禍になって子どもたちの学習を取り巻く環境が大きく変わったので、これまでのようにはいかなくなっているでしょうね。オンライン授業が盛んになり、ビデオ教材を使用することが多くなった。子どもたちは今まで以上に映像をきちんと理解する能力が必要になりました。また、学校からは、テレビやモニターに映る映像は正しく、学ばなくてはならないものだと教わるわけです。

 そこに、テレビでリアリティ…

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