午前中にもかかわらず、店の中は半分以上の席が埋まっていた。ここはペンシルベニア州東部の町ヘイズルトンの「ジミーズ・クイックランチ」。2ドルという安さのホットドッグが名物で、この町で80年以上、地域の人々に愛されてきた。
「食事に来たのかい? ここは家族経営の小さな店だからね。店員は忙しいけど、少し待てば来るよ」
入り口で案内を待っていると、近くのテーブルに座っている男性客が話しかけてきた。この店を訪れるのは、このときが2回目だった。ホットドッグもさることながら、客として来ている地元の人たちに話を聞きたかったのだ。
日本の新聞記者でこの町の取材をしていると話すと、目の前の席に座らせてくれた。
【連載】2つのアメリカ 中間選挙へ 足元はいま
米国では、議員や知事を選ぶ11月の中間選挙に向け、民主、共和両党の候補者選びが本格的に始まっています。米国社会で何が起き、人々はどのような課題で対立をしているのか。激戦州ペンシルベニア州で取材を続けてきた大島隆記者が5回の連載で報告します。
「この国の国境を見てみろ。いまの大統領は…」
「ここではヒスパニックが多数派になっているが、彼らとは文化が違う」
アパート経営など複数の事業…
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