「中絶は禁止」米最高裁が容認か 米紙、多数派判事の意見草稿を入手

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ワシントン=合田禄
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 米政治専門紙ポリティコは2日、連邦最高裁が近く、人工妊娠中絶憲法で保障された権利として初めて認めた1973年の判決を覆す可能性があると報じた。南部ミシシッピ州がつくった中絶に関する法律の合憲性をめぐる訴訟で、多数派判事の意見書の草稿を同紙が入手したという。最高裁は6月にも判断を示すとみられている。

 米メディアによると、最高裁の多数派意見が事前に報道されるのは極めて異例という。

 最高裁は73年の「ロー対ウエイド判決」で、中絶は憲法に保障された権利との判断を示した。胎児が子宮の外で生きることができるようになるまでなら中絶は認められるという内容で、現在は「妊娠22~24週ごろよりも前」がその基準と考えられている。

 ただ、この基準を前倒しして、それ以降の中絶を禁止する法律が各州で相次いでいる。そのうち、妊娠15週以降の中絶を禁じたミシシッピ州の州法について、州内に一つしかない中絶クリニックが「憲法に反する」と訴え、最高裁が判断を下すことになっている。

 ポリティコによると、保守派のアリート判事が執筆したとされる98ページの草案は、「憲法は各州の市民が中絶を規制したり、禁止したりすることを禁じていない」と指摘。73年の判決には欠陥があるとし、「私たちはいま、(最高裁のこれまでの)判決を覆し、その権限を国民とその選出された代表者に戻す」と記した。4人の保守派判事もこの草案に同調しているという。

 この草稿について、同紙は「…

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    三牧聖子
    (同志社大学大学院准教授=米国政治外交)
    2022年5月4日11時6分 投稿
    【視点】

    こうした事態への恐れからロー対ウエイド判決を批判したのが故ギンズバーグ判事である。生涯、女性やマイノリティの権利の擁護・促進に尽力し、いまもRBGの愛称で親しまれ、その主張は参照され続けている。 もちろんギンズバーグは、中絶の権利、つ