静岡・湖西市の新電池工場、観光拠点にも期待 トヨタ系、24年稼働

大平要
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 トヨタ自動車グループの車載用電池製造「プライムアースEVエナジー」(PEVE、本社・静岡県湖西市)が、同市内に新しい工場を建設する。脱炭素社会を目指す世界的な流れの中、電気自動車(EV)など電池で走る車の普及が加速すると見込むためだ。同市は、新たな観光拠点としても期待している。

 新工場は「新居工場」で、同市中心部の鷲津地域から、東海道新幹線を挟んだ南側に造成された工業用地内に設ける。トヨタ自動車は用地の中心部の約28万平方メートルを購入し、PEVEが4月下旬から第1工場棟の本格的な建設に入った。

 同市内のPEVEの工場は、本社や開発機能を持つ「大森工場」、創業地の「境宿工場」に次いで3カ所目。国内にはこのほか「宮城工場」(宮城県大和町)もあるが、新居工場の敷地面積は最大だ。

 第1工場棟は2024年中に稼働予定で、ハイブリッド車(HV)向けのリチウムイオン電池をつくる。約150人が働く場が生まれる見込みだ。同社は、その後のEVの本格的な普及を見ながら、さらに増強を進める絵を描いている。

 湖西市は、トヨタの源流企業を創業した豊田佐吉の出身地だ。工場の近くには、「豊田佐吉記念館」もある。同市の影山剛士市長は「脱炭素化、自動車の電動化の大きな流れの中、車載用電池の一大生産拠点、次世代ものづくりの大きな役割を果たすことに期待している」とコメント。雇用の創出や職住近接社会の実現に加え、市内の新たな観光拠点としても注目しているという。

 PEVEは、広大な敷地全体を「KOSAI Battery Park(バッテリーパーク)」と命名。幹部は「地域とのつながりを大事にしていきたい」として、工場見学コースの整備なども検討する考えだ。(大平要)