日本の「反撃能力」に米は疑問も 専門家がみる日米防衛相会談

有料会員記事ウクライナ情勢

ワシントン=清宮涼
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 岸信夫防衛相は4日、訪米し、オースティン米国防長官と会談する。ロシアのウクライナ侵攻が続き、中国が軍事的に台頭するなか、日米間の安全保障面の課題はなにか。東アジアの安全保障問題に詳しい米ランド研究所のジェフリー・ホーナン研究員に聞いた。

 ――ロシアによるウクライナ侵攻が続くなかでの日米防衛相会談の意味とは。

 「米国の責任の一つは、ロシアの侵攻に対抗する国際的な連合を率いることです。日本は軍事的な支援はしていませんが、日本と最新の状況を共有し、ウクライナ支援のため、同じ考えを持っていることを確認するよい機会になるでしょう」

 ――対中国では、日米間でどのような議論を予測しますか。

 「台湾での不測の事態の対応についての議論になるかもしれません。日米の対中戦略が一緒に進んでいることを確認し、東シナ海での中国の行動について日米の懸念を共有し、対応を議論するでしょう」

 ――日本は(外交・安全保障政策の基本方針である)国家安全保障戦略などを年内に改定します。米国も国家防衛戦略をまとめています。

 「大きな議題は、日本の国家安全保障戦略や防衛大綱の見直しになるでしょう。日米が戦略的文書のすりあわせをし、政策がうまくともに進むようにするためです」

 ――日本では、自民党が敵のミサイル拠点をたたく「敵基地攻撃能力」の名称を「反撃能力」と変えた上で保有するべきだとの提言をまとめました。攻撃対象も相手国のミサイル基地だけでなく、指揮統制機能なども含めるとしています。米国の立場は。

 「そうしたミサイルを持つことは日本の独立した判断です。ですが、米国には疑問も出てくるでしょう。日本は米国の装備を使うのか、自ら開発するのか。どこにミサイルを配備するのかといったことです。用語が『敵基地攻撃能力』から『反撃能力』に変わったら運用上の違いがあるのか、ただの名称変更なのか、という疑問もあるでしょう」

 「日本では防衛費を対GDP…

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