フィリピン大統領選、独裁者の息子が独走 ドゥテルテ氏路線継承訴え

マニラ=宋光祐
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 フィリピンで5月9日、大統領選が投開票される。世論調査では1986年まで独裁体制を敷いた故マルコス元大統領の長男フェルディナンド・マルコス元上院議員(64)が支持率でトップを独走。人気が衰えない現職のドゥテルテ大統領の路線継承を掲げ、支持を広げる。

 過激な言動で「ストロングマン」と呼ばれたドゥテルテ氏は、2016年6月末に就任後、麻薬犯罪を厳しく取り締まる「麻薬戦争」を宣言。警官が容疑者を超法規的に殺害する過程で多くの市民が犠牲になり、国際社会から批判を浴びた。一方、国内では治安改善や貧困対策、インフラ開発が評価され、今も支持率は6割を超える。

 その後任を選ぶ大統領選では、マルコス氏が直近の世論調査で支持率56%と、2位のレニ・ロブレド副大統領(57)を30ポイント以上引き離している。

 マルコス氏は公開討論会に姿を見せず、父の時代の圧政が話題になることを回避。SNSを駆使して若い世代に浸透を図る。副大統領選に立候補しているドゥテルテ氏の長女サラ氏(43)とタッグを組み、ドゥテルテ政権の後継者とみなされていることも人気の要因になっている。(マニラ=宋光祐)