「何事もなかったよう」安保理へ募る不満 国連の機能不全は変わるか

有料記事ウクライナ情勢

ニューヨーク=藤原学思
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 ロシアのウクライナ侵攻をめぐり、国連安全保障理事会に対する批判が高まっている。ロシアが常任理事国であるため、決議や声明といった一致した見解を示せずにいるからだ。ウクライナ危機は、国連の危機でもある。(ニューヨーク=藤原学思

侵攻開始の夜、大使らのスマホに一斉に通知が届いた

 米東部時間2月23日夜(日本時間24日)、ニューヨークの国連本部にある安保理議場で、各国大使らのスマートフォンに一斉に通知が届いた。ロシアがウクライナ侵攻を始めた――。

 「絶望を感じた。ショックだった。全員があぜんとした。憂鬱(ゆううつ)な夜で、生涯、忘れないだろう」

 非常任理事国アイルランドのネイソン国連大使は、取材にそう語った。「侵略を阻止するための努力が、水の泡になった気がした。ウクライナの人びとはどんな経験を強いられるのか。心配と恐怖があった」

 国連憲章で国際の平和と安全に主要な責任を持つとされる安保理は、米英仏中ロ5カ国の常任理事国と、2年の任期で選ばれる10の非常任理事国からなる。ウクライナ情勢の緊張が高まった1月31日以降、17回の公式会合を開いたが、法的拘束力のある決議は一度も通せていない。

 常任理事国であるロシアが自国を非難する決議案に拒否権を行使し、また、フランスメキシコが用意した人道決議案にも、その行使をちらつかせたからだ。

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