コロナ退散 願いを描く イラストレーターの松下恭子さん

勝部真一
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 和歌山県みなべ町の特産ウスイエンドウがキツネの神様とともに妖怪を追いはらう爽快なストーリーを描いた。「新型コロナウイルス退散」の願いも込めた作品「まめたとキツネさま」で、みなべ町のイラストレーター松下恭子さん(43)がいの町紙の博物館(高知県いの町)が主催した手づくり紙芝居コンクールの博物館賞を受賞した。「栄養もあるし、かわいらしい。豆に親しみをもってほしい」と話す。

 数年前からこの時期、豆農家で収穫のアルバイトをしている。大好きな豆を絵本のテーマにしたのは初めてだったという。

 南部川村(現みなべ町)で生まれ育った。高校を卒業後、就職で神戸市に。漫画家になりたくて、少年誌などに投稿をしていたが3年ほどで、地元に戻った。

 絵本を描き始めたのは、20歳半ばのころ。きっかけは長女や次女へのプレゼントだった。子どもたちが小学生になると、近くの子どもらにも工作を教えたり、一緒に絵を描いたり。イラストレーターとしての活動も始めた。町内の清川公民館にある巨大案内マップや町のマイクロバスなどのイラストも手がけた。

 梅の花が咲く時期になると流木と梅の剪定(せんてい)枝を使った干支(えと)のオブジェを「南部梅林」で飾っている。毎年、時期が過ぎると撤去していたが、今年の作品の寅(とら)は、上富田町のカフェの入り口に置かれることになった。「トラの再就職がかないました」とほほえむ。

 ウミガメや絶滅危惧動物をテーマにした紙芝居や絵本も作っている。「生き物や植物、大事な自然の環境を子どもたちに残していきたいという思いを込めています。これからも取り組んでいきたい」

 YouTubeの二つのアカウントで発信している。「イラストレーターまつしたきょうこチャンネル」では、流木アートなどの作品制作の過程などを、「まつぶっくりんの紙芝居」では、紙芝居や四コマ漫画を見ることができる。(勝部真一)