「母の日しんどい」…きっと周りにも 亡き母への手紙、オンライン展

篠健一郎
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 5月8日の母の日に合わせ、亡くなった母親への手紙を募り、匿名で公開する「死んだ母の日展」がオンラインで開かれている。14歳で母親を亡くした大学生が、その死と向き合ってきた経験を元に企画した。

 展示会を企画したのは中澤希公(きく)さん。亡くなった人へのメッセージや思い出の写真をオンライン上で共有し、追悼するサービスを運営している学生ベンチャー「むじょう」(東京)のメンバーだ。

 中学3年の時に大好きな母親を乳がんで亡くした。以来、毎年の母の日は、母親の死を強く実感させられる日になった。

 SNSを開くと、母親に花を送ったり、料理を作ったりする写真が目に入る。「ありがとう」を伝えられる母親がいる友だちがうらやましく、独りぼっちのような気持ちになった。そんな母の日にしんどさを感じてきた。

 「中学生 親亡くす どう対処」

 そんな言葉をネットで検索した。頭では死を理解していたが、なかなか受け入れられない。長く、その死に真正面から向き合うことができなかった。

 だから、自分がそうだったように、母親の死と向き合えず、苦しんでいる人がいるのではないかと思い立った。亡くなった母親への手紙を書いたり、似た境遇の人の手紙を読んだりすることで、その死に向き合える場を作れるのではないか。

 中澤さんは「死と向き合って手紙を書くことができる人もいれば、何を伝えたらいいかわからず、それすら難しい人もたくさんいると思う。同じ境遇の人の死との向き合い方を通して、そういう人たちが独りぼっちにならない状況を作りたい」と話す。母親が生きている人にも、手紙を通して、母親と一緒にいられる時間を大切にしてほしいと願う。

 手紙は、母親を亡くした人であれば誰でも応募できる。戸籍上の母親に限らず、義母や里親など自身が母親と認める人を亡くした人であれば誰でも応募できる。展示では、母親の享年と、手紙を書いた人の当時の年齢が匿名で表示される。展示の有無も選択できる。応募は「死んだ母の日展」(https://mmmm.sososhiki.jp/別ウインドウで開きます)のサイトから、受け付けは5月8日まで。篠健一郎