「スポーツで稼ぐ」官民6団体結束 自然生かす誘客へ企画練る

石平道典
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 スポーツをビジネス資源ととらえて山梨県内経済の発展につなげようと、地域スポーツコミッション組織「やまなしスポーツエンジン」が発足した。県が掲げる「スポーツで稼げる県」を目指し、スポーツイベントの企画開催や収益化などに力を入れていく。

 富士山富士五湖南アルプスなど魅力ある自然が数多くある山梨。首都圏からのアクセスも良く、アウトドアスポーツの適地でもあるが、県によると、自然を活用した誘客が課題だった。

 そこで昨年、「県スポーツ成長産業化戦略」を策定。東京五輪で県内の道路が自転車ロードレースの競技会場になり、サイクルスポーツへの関心も高まっていることから、スポーツを県内経済の活性化につなげることにした。取り組みを加速させる組織として4月1日に立ち上げたのが、やまなしスポーツエンジンだ。

 運営メンバーは、富士山麓(さんろく)に本社移転した大手芸能事務所アミューズ」、ヴァンフォーレ山梨スポーツクラブ、富士観光開発など官民計6団体で構成。同27日に甲府市内で初会合があり、今年度は、サイクルイベントの企画開催▽アウトドアスポーツアクティビティーの開発▽データの収集分析の3事業を進めていくことを確認した。

 具体策の第1弾として、10月16日に南アルプス林道でサイクルイベントを試験開催する。南アルプス市営芦安第2駐車場から夜叉神(やしゃじん)駐車場を経て広河原までの片道約20キロを、自転車専門家や観光事業者、インフルエンサーら100人程度の招待者がタイムを競わず走り、雄大な景色を楽しんでもらう。

 コースの県営林道南アルプス線(夜叉神―広河原間)はこの時期、マイカー規制中で、イベント当日のみ自転車の走行を可能にする。「プレミア感の高いイベント。首都圏のサイクリストをターゲットにしたい」と県スポーツ振興局。来年度の本格開催に向けて検証や課題抽出を行う。

 今年度は県の補助金事業(約4千万円)として実施するが、将来的にはスポーツで収益を生み出し、自立運営できる組織を目指す。事務局を担う同局スポーツ振興課の渡辺一秀課長は「3年間ぐらいいろいろな事業をやって、収益を増やしていけるようなものを育てていきたい」と語る。(石平道典)