吉野家、外国籍と判断して採用説明会の参加断る 大学生に確認せず

佐藤英彬、中井なつみ
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 吉野家ホールディングス(HD)は、子会社の牛丼チェーン「吉野家」の採用説明会への参加を申し込んだ大学生に対し、本人に確認しないまま外国籍であると判断して参加を断っていたことを明らかにした。

 吉野家HDによると、採用担当者が1日、インターネットの就職サイトを通じて申し込んだ大学生に対し、外国籍を理由に予約を取り消すメールを送った。氏名などから外国籍と判断したという。本来は個別に連絡を取り、氏名や外国籍かどうかなどの確認や参加を断っている事情を説明することになっていたが、今回は誤って連絡をせずにメールを送ったという。

 同社では2021年1月から、外国籍と思われる学生の説明会への参加を断っている。過去に内定した外国籍の学生が、就労ビザを取得できず、内定を取り消す事例があったためという。この運用に対する苦情はこれまでなく、今後も変更するつもりはないとしている。

 広報担当者は、就労ビザの取得を前提に外国籍社員の採用をしていると説明したうえで、「本来あるべき本人確認の手続きがなくなってしまい、説明が不足してしまったことは申し訳ない」などと謝罪した。予約を取り消した大学生に連絡を取り、今後の対応を検討するとしている。

 吉野家では4月、常務取締役の男性が大学の社会人向けの講座で女性蔑視の発言をし、解任された。吉野家HDの河村泰貴社長も責任を取って4月から3カ月間、固定報酬の3割分の減額を決めた。(佐藤英彬、中井なつみ)

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    常見陽平
    (千葉商科大学准教授・働き方評論家)
    2022年5月9日16時17分 投稿

    【視点】■「吉野家けしからん」で終わらせてはいけない  「また吉野家か、けしからん」と言いたくなりそうな見出し、記事である。問題の整理をしなくてはならない。たまたま吉野家が例の元常務の発言で炎上しており、注目が集まっていたときに起こった事案であり