「ほんまに山田哲人か?」 恩師も驚く覚醒を促した高2冬の出会い

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安藤嘉浩
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 「ミスター・トリプルスリー(打率3割、30本塁打、30盗塁)」こと、プロ野球ヤクルトの山田哲人選手(29)。履正社高校(大阪)の岡田龍生・前監督(60)=現・東洋大姫路高校(兵庫)監督=は「センスはいいのに、何か物足りないな」と感じていた。どうやって日本を代表する選手に飛躍したのか。

     ◇

 山田は中学時代、そんなに目立つ選手やなかった。うちのコーチが見た試合も6番を打っていたようだ。今でもそうだけど、体が特別に大きいわけでもない。

 ただ、運動能力はずば抜けていた。だから、すぐに試合で使った。最初は一塁手。秋からは二塁手。試合経験を積ませながら育てようと考えた。

 上級生に混じって本人もしっかり頑張っとったと思う。だけど、ガツガツ感がないというかな。打って走らんわけやないし、ボールを一生懸命追わんわけでもない。でも、何か物足りなさを感じてしまう。もったいないなと思っていた。

 要は、高い運動能力とセンスでプレーするような選手やった。

 転機となったのは2年冬の二者面談。2009年の12月やったと思う。

 「山田、どうする?」…

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